SCHOOL GUIDE

学校案内

GREETING

校長挨拶

沼津市立沼津高校・中等部

 

ご挨拶

 

  

求道の精神で育む未来のヒーローたち 〜79年の歴史と挑戦〜

沼津市立沼津高等学校・中等部校長  伊藤 直美

 

 

本校は、戦後の混乱期である昭和21年に「日本を、そして沼津を立て直すには教育においてほかにない。」という当時の沼津市長の理念と市民の熱意のもと開校した、創立79年目を迎える、県内唯一の市立の中高一貫の学校です。開校以来、「求道」という校訓の下、文・武・芸の三道鼎立で人間力を磨き、沼津市及び県東部の様々な分野で活躍する志高いリーダーを育成し、県東部の中等教育の拠点として役割を果たすことを使命としています。困難に立ち向かう勇気と行動力を持ち、個性豊かな、地元を愛し、地域に貢献する多くの優れた卒業生を送り出してきました。
 「誇り高い沼津を創造する 貴き志をもつ人づくり」を教育目標に、「あすへのゆめをみつけ あゆみ続ける」をビジョンに掲げ、生徒一人一人の多様な夢を実現すべく、国公立大学、難関私立大学や、医療系専門学校、公務員等の合格実績も着実に実績を積んできました。
 
また、過去2回の甲子園出場を果たした野球部をはじめ、全国レベルの運動部(柔道、バスケットボール、新体操)、文化部(書道、吹奏楽、美術、バトン)も多数あり、学問を尊び、スポーツに親しみ、芸術を愛するという「文・武・芸」の三道鼎立を実現しています。


  さて、OECDが提唱する「The OECD Learning Compass(学びの羅針盤)2030」では、その中心的な概念として「生徒エージェンシー」が位置付けられています。生徒エージェンシーとは、生徒が社会参画を通じて人々や物事、環境がより良いものとなるように影響を与える責任感を持つことを意味します。これは現行の学習指導要領で重視されている主体性に近い概念ですが、より広い意味を持っています。またラーニング・コンパスでは、学習者が複雑性や不確実性に適応し、より良い未来を創造するために必要な能力を「変革を起こすコンピテンシー」と表現しています。生徒が自らの視野を養い、振り返り、変容する世界をどのように創造し、そこでどのような貢献ができるかを学ぶ上で重要です。これには、新たな価値を創造する力、責任ある行動をとる力、対立やジレンマに対処する力の3つが含まれます。

生徒エージェンシーは、変革を起こすコンピテンシーを発揮するための基盤となります。これを本校が目指すスクール・ポリシー(生徒育成方針)と関連付けてみます。


〈困難に打ち克つ逞しさを持ち、自己の能力を向上できる〉
 困難に打ち克つ逞しさを持つことは、生徒が自己の能力を向上させ、未来の課題に対処するために必要です。これには、自己効力感を高め、挑戦に対する積極的な姿勢を育むことが含まれます。

〈多様な個性を認め、協働して課題解決できる〉
 生徒が異なる背景や視点を持つ仲間と協力し、共通の目標を達成するために協働することは、社会的なウェルビーイングを促進します。これには、コミュニケーション能力やチームワークのスキルが重要です。

〈沼津市を愛し、グローバルな視点を持って、主体的に地域社会の創生に貢献できる〉 
 生徒が地域社会を愛し、グローバルな視点を持つことで、地域の発展に積極的に関与し、持続可能な社会の創造に貢献することを期待しています。これには、地域の歴史や文化を理解し、国際的な課題に対する意識を持つことが含まれます。  

 本校生徒には、広い視野と高い視座をもち、自分自身を見つめるメガネ、相手(他者)を見る(思いやる)メガネ、社会を見つめるメガネ、そして、将来を見通すメガネ…様々なメガネを使いこなしながら、エージェンシー&コンピテンシーを鍛えてほしいと願っています。


 本校では、異年齢の生徒が6年間、落ち着いて楽しく学び合える雰囲気が学校全体に広がっています。整った教育環境の中で、求道の精神を大切にしながら、生徒一人ひとりが自分の力を発揮し、未来に向けて「あすへのゆめをみつけ あゆみ続ける」姿を実現するための学びの場づくりを推進しています。生徒たちがそれぞれの夢を追い続けるヒーローとなれるよう、力を合わせて学校をより良い場所にしてまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。